マッドファイター

原 哲夫

あらすじ

シンちゃんとたかちゃんは、モトクロスの会場にバイクで向かう途中、暴走族”烈怒”に襲われる。
この時、偶然に暴走族のリーダーの片目が潰れてしまい、この遺恨が元でたかちゃんは襲われ、片足を切断することになってしまう。
次に狙われるのはシンちゃんの番だが、「先手をうつ!」とシンちゃんは逆に暴走族を襲うのであった!

 

背景

フレッシュジャンプ創刊号に掲載された読みきりで、「マッドマックス」の影響が強い作品。
氏のこの映画に対する愛情がわかろうというもの。
この後、同誌上で現代版「北斗の拳」を発表し、そのヒットをうけ、週刊少年ジャンプに、設定も新たに展開し、あの大ヒットを生むわけだが、暴走族のリーダーの鋲付眼帯など、北斗の拳に出てくるスペードを思わせる部分もあり、この作品あたりから、北斗のアイデアがあったと思われる。
週刊版北斗の拳の序盤が「マッドマックス2」なら、このマンガは1作目の「マッドマックス」といった感じであろうか。

 

読みきりということもあるが、全体的にとんでも臭が漂う素晴らしい作品である。
大体、いい年した青年がお互いを”ちゃん”付けで呼ぶのも凄い。(業界的という感じではないが、少しやおい受けしそうな感じの関係のようで気持ち悪い)
復讐物なのだが、先手を打つという発言は凄いものがあり、ひ弱そうな主人公が当たり前のように人を殺すのは氏の屈折した人格が垣間見えるようだ。

 

主人公側の被害=たかちゃんの足一本(主人公への被害はゼロ)

烈怒側の被害=全員の命

たかちゃんの足>烈怒の命

たかちゃんの足は虫けら全員の命より重いのである!


スペード様?


ラブコメに出てきそうな主人公が喜んで人を殺すなんて!


戦闘用に改造って、あーた


人を殺したわびしさからふと涙がこぼれるシンちゃん

 

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