ふきだまり

あらすじ

坂崎自動車会社社長の息子・勉とその社長の運転手の息子・大介は親友である。
いつものように二人が一緒にいると、チンピラが絡んできた。大介は勉を逃がそうと突き飛ばしてしまい、その時にゴミ箱に激突した弾みで目が潰れてしまう。
それを知った勉の父は激怒し、絡んだチンピラを雇い大介の目を潰してしまう。
その後、大介の父は坂崎社長に「大介の事なら心配いらない。私にまかせろ」と言われ、大介は坂崎自動車に就職するべく面接に挑むが、そこで勉と再開。なんと、勉の目は手術で治っていたのだ。
そして、大介は片目を理由に面接を落とされてしまい、その日に父親も解雇されてしまう。大介を雇うと言って、面接させ、その面接で落とすという坂崎社長が仕組んだ罠だったのだ。そして、大介親子はドヤ街に身を落としてしまう。大介と勉の友情の行方は・・・。
 
金持ちは汚く、損をするのはいつも貧乏人という、この時代特有の作品。当然の事ながら暗い作品だが、最後は明るく希望に満ちたラストになっている。
とにかく、納得がいかないのは坂崎社長が最後までなんの罰を受けずに良い人っぽくなってしまうところ。しかも、最後に車の中から二人を見守る社長の横には何故か女中のゆりっぺが・・・。
ちなみに私(管理人)の所有しているこの本は落丁本で、P145がP129の位置にでてくる・・・。